前の在韓国大使による、日韓関係の歴史についての本
著者自身も書いているが、どちら(親韓・反韓)からも異論が出てくるであろう内容ですが、
客観的に書かれている箇所も多く、なかなか面白い。
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道上尚史さんの「日本外交官、韓国奮闘記」より
日本人は歴史を研究するときには実証的研究を通じ事実を探求する。
韓国は”歴史が大事だ”というが、そのときは既に「歴史」という言葉の意味、方向性が日本と異なっている。
(中略)
韓国で「歴史」は、つねに「民族」の文脈でとらえられ、国家や教育が強く関与してくる。
また「歴史」は政治、経済、外交などすべての上に君臨するものだと考える傾向がある
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古田博司さんの「日韓歴史研究」より
意見が対立したとき、日本側は”資料をご覧になってください”という。
これに対し韓国側は、”韓国に対する愛情はないのか”という。
韓国側は”民族感情を満足させる”がまずあって、
それに都合のいい資料を貼り付けてくるだけなので、
それ以外の様々な資料を検討していくと、矛盾、欠落、誤読がいっぱいでてくる。
ようするに、自分が正しいとしか言わないのである。
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韓国の憲法は立法、行政、司法の三権分立を謳っていますが、
実際には大統領は三権を超越した絶対的な存在であり、
すべての権力がその地位に集中しています。
大統領の与党に対する発言力は大きく、
司法に対しても人事権や収監されている人の赦免権を通じ、大きな影響力を及ぼしています。
憲法上は国会が立法権を行使しますが、国家危機に関する重大事項は大統領の権限でも行使されてきました。
最近でこそ、あまり見られないと思いますが、以前は戒厳令、通貨改革、南北会談、緊急措置発動、金融実名制など韓国現代史の節目になる重大な国務行為はほとんど大統領令で抜き打ち的に実施されていきました。
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日韓対立の真相 武藤正敏
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