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首相政治の制度分析 待島聡史

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戦後の政治制度史のようなもの
なのだが、正直面白くなかった。

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1980年代の自民党の復調を支えた要因の一つが、前節に見た
高度経済成長期に始まる党内運営の安定化にあったことはたしかである。
保守合同前の自由党と民主党にも既に存在していた派閥は、
中選挙区制の下でさらに確立された存在となっていた。
自民党が恒常的連立である以上、連立を構成する各政党にあたる
何らかの単位が党内に生まれることは不可避であり、それが派閥であったとしても、
本来は特におどろくべきことではない。
しかし、マスメディアや有権者は派閥の存在や相互対立を批判的に見ており、
自民党のイメージ低下につながっていた。

80年代に入ると、自民党議員のキャリアパスや政策能力育成の仕組みが整っただけではなく、
総裁選挙でも激しい競争が生じなくなり、派閥そのものは組織として安定する一方で、
派閥を中心にして党内抗争に明け暮れる政党としての自民党イメージは大きく変わっていった。
また、族議員の持つ専門知識は高い水準に達しており、
政策立案能力においても野党を圧倒するようになっていた。

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