【送料無料】中原の虹(第1巻) [ 浅田次郎 ] |
全4巻で、蒼穹の昴、珍妃の井戸の続編
舞台は20世紀初頭の清から中華民国に至るまで
主人公は、爆殺された張作霖、清から中華民国に鞍替えして大統領になった袁世凱
あたりです。
蒼穹の昴の主要人物も出てきてなかなか面白い
マンチュリアンリポートという続編が出ているようだ。
読者は、この本が「小説」であることを忘れてはいけない。
なぜかこのシリーズでは出てくる主要人物が軒並みいいやつなのです。
正義の味方というわけではないし、悪いことをしたりするんだけど、そこまで憎めない。
張作霖のような馬賊(盗賊のようなもの)まですごくかっこよく描いている。
さすがに孫文は口だけ人間であることを描いていましたが・・・
これ、シリーズが進んで行って毛沢東までいいやつに描くんだろうか、と思うと不安が残るのです。
じつは、蒼穹の昴の時点ですでに毛沢東が現れているのです。
このシリーズの隠れたテーマが、中原を統べる証である龍玉を誰が所有するのか
なのですが、最終的に毛沢東に渡るような気がしてならない。
小説としては面白いですが、これが史実だと思ってはいけません。