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「米中、温暖化ガス削減で合意」は中身なし

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中国を訪問中のオバマ米大統領は12日午前、北京で中国の習近平国家主席と2日目の会談に臨んだ。
オバマ氏は米国の温暖化ガス排出量を2025年までに05年と比べて26~28%削減する新たな目標を表明。
習氏は国内の二酸化炭素(CO2)排出量を30年ごろをピークに減らす方針を示した。(たとえばここ

私はこのニュースを見た時、「そんなアホな」と思った。
いや、もちろん可能ならいいんですよ

でも、削減する基準となる年度が2005年と10年近く前のデータです。
アメリカは今まで努力してなかったのだから、やろうと思えばできるでしょう(しないだろうけど)。
でも、中国が2005年度比で30%近く排出量を減らせるだろうか?

仮にこのWebサイトが正しいとしましょう
アメリカのCO2排出量は2005年で58億トン、2010年で53億トンぐらい
2005年比で一番緩い26%減らすとすると目標は43億トン
現在が53億トンだとすると現在と比べて20%近く減らせば達成する。
アメリカは一人あたり日本の倍近く排出しているから「きちんと」努力すれば問題ない

では、中国はどうだろう
2005年で49億トン、2010年で70億トンぐらい
2005年比で一番緩い26%減らすとすると目標は36億トン
現在は70億トンよりずっと多いだろうが、現在と仮に同じだとしても半分に抑えないといけない。
いくら排気ガスをバンバン出しているとしても、排出量を半分に減らすことは実質できない。
それは、現在の発展スピードを著しく減らすことになるから
現在、中国の市場の投資は主に政府投資(公共事業など)がほとんどで、
民間投資はあまりなく、GDPへの一般消費の寄与も極めて小さい。
日本としては、省エネ製品をいっぱい買ってもらって結構だが、そんなお金もないだろう。

おそらくこれは口だけ

15年後には習近平はいないし、現在の中国がどうなっているかもわからない。
こんなニュースをありがたがって「日本も見習うべき」とか言うジャーナリストがいたとしたら、そんな人は仕事を変えたほうがいいと思う。


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