井上毅 徳義論
議員はみな愛国者たちだ。
その愛国の心に語りかければ、必ず彼等は自分たちの党派の利害を主張するだけでなく、
必ず国家を第一義とする立場でこれに応えてくれるに違いない。
彼等は敵ではない。
同じ臣民であるという思いを持って、この日本の難局を説くべきである。
それはただ国家周辺の国防上の危機を説き、軍事予算の必要を説くというだけではない。
むしろ政府支出には無駄がたくさんある。
そういう冗費のようなものをむしろ率先して節減することをし、まず自らの身を正し、共に国家のために献身するといった徳義ある姿勢を、まず政府が率先実践してみせることだ。
そうすれば、必ずや彼等は政府の意のある所を理解し、この難局は切り開かれていくに違いない。
ここまで
明治憲法発布され、第一回議会開会時に野党たる民権派政党が圧倒的多数を占めていたときに、井上毅が山縣有朋に対して説いたもの
現代もこうならいいのですが・・・
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議員はみな愛国者たちだ(った)
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