ローマ帝国が没落していく転換点を作る皇帝たちがテーマ
文庫本では17巻から20巻までが本テーマです。
17巻が第2代皇帝ティベリウス、18巻が第3代皇帝カリグラです。
初代皇帝アウグストゥスは遺言状の一つに次を挙げた
「現在の帝国の国境線を超えての拡大は、すべきではないと進言したい」
これまで帝国領土は拡張していたが、これを期にこれ以上増えることはなかったようだ。
文庫本では17巻から20巻までが本テーマです。
17巻が第2代皇帝ティベリウス、18巻が第3代皇帝カリグラです。
初代皇帝アウグストゥスは遺言状の一つに次を挙げた
「現在の帝国の国境線を超えての拡大は、すべきではないと進言したい」
これまで帝国領土は拡張していたが、これを期にこれ以上増えることはなかったようだ。
第三代皇帝クラウディウスは部下に刺されて殺されている。
あまりの浪費などが不満になってなのだろうか・・・
第三代皇帝あたりから、唯一神の教えを受け入れられないローマ帝国が垣間見えている。
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ティベリウスとは直接の関係はなかったが、彼の治世中にパレスティーナの地では、
キリストと呼ばれることになるイエスが活動を始め、
そしてティベリウスの治世も終わりに近づいた頃に、十字架の上で死ぬことになるからである。
結論を先に述べれば、このイエス・キリストが言ったという、
「皇帝のものは皇帝に、神のものは神に」の一句を知ったならば、
誰よりもそれに賛同したのはティベリウスであったろうと思う。
政治と宗教の分離は、ユリウス・カエサルにとってもアウグストゥスにとっても改めて考察の必要もないくらいの「理」であったが、
この二人がもしも生前に自分たちの死後の神格化を知ったとしても、違和感は抱かなかったに違いない。
多神教の神は、一神教の神がそれを信ずる人々の生き方まで定めるのとは違って、
人々を保護する役割しか持たないからである。
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![]() ローマ人の物語 18 悪名高き皇帝たち1 新潮文庫 / 塩野七生 シオノナナミ 【文庫】 |