二つのコリア　ドン・オーバードーファー

この本は、朝鮮半島の二つの国、北朝鮮と韓国の戦後史を描いたもの
戦後から90年代半ば頃までを描いています。

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1972年7月4日、北朝鮮のパク・ソンチョル副首相と、韓国の朴正煕大統領との共同宣言

一、統一は外勢に依存したり外勢の干渉を受けることなく、自立的に解決しなければならない。
ニ、統一は、互いに相手側に反対する武力行使によらず、平和的方法で実現しなければならない。
三、思想と理念、制度の相違を超越して、まず同一民族として民族的大団結を図らなければならない。

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１９７２年９月

北朝鮮代表団の接待計画を組んだKCIAが、自国の航空会社、モデル事務所、テレビ局に頼んでこのうにで最も美しい若い女性たちを回してもらい、彼女たちにそれぞれ相当額の資金を与えて、一番見栄えがすると思う衣装をなんでも買わせたのだった。
その代わり彼女たちは北朝鮮代表団のためのホステスとして参加し、
ホステスになった理由は明かさないことにしたのだ。

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１９７４年８月６日、朴正煕大統領の暗殺未遂で逮捕された人は文世光という在日朝鮮人だった。

文世光は韓国人ではあるが在日僑胞であり、日本警察の拳銃を使い、
ニセの身分で取得した日本の旅券で韓国に入国した。
韓国大統領はこれらの事実を挙げて日本に謝罪を要求し、
日本で事件に関わった全ての人間を処罰するよう求めた。

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ソウルのアメリカ大使館で政事担当参事官だったポール・クリーブランドによると、
密告者の情報に基づき「調査活動が始められ、比較的短期間で、極秘の情報源から絶対的な確証を掴んだ」という。
それは、韓国が密かに核爆弾の製造計画に乗り出した、という各章である。

７４年１１月にソウルのアメリカ大使館はワシントンに極秘の情報評価報告を送り、
韓国が「核兵器開発計画の初期段階に入りつつある」と指摘した。

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ジミー・カーター大統領

（ベトナム戦争後）彼は在韓米軍撤退という自分の構想を実行に移すよう命令した。
ーー中略ーー
理論上は、彼は最高司令官としてサインひとつで在韓米軍引き上げ命令を出すことができたのだが、そうはならなかった。

カーターの撤退努力が失敗に帰したことは、アメリカ大統領権限に対し目に見えない制約が働く場合があることを示すもので、ケーススタディの対象になる。

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８１年９月、投票のため西ドイツのバーデンバーデンに到着した各国の五輪組織委員会の代表たちは、
ソウルが五輪のために建設すると約束したすばらしい五輪村の模型を目にする。
また、数十人の若く美しい韓国女性がまばゆいばかりの微笑みをたたえながら代表たちを出迎えるのだった。
彼女らの中には元ミス韓国が五人、大韓航空の美人スチュワーデス十人も混じっていた。
投票に買った韓国の代表団筋によると、鄭周永は数百万ドルを使い、
態度を決めかねている外国代表に航空券や女性、現金を提供して支持を取り付けた。
中東で現代グループが建設関係の契約をとったときのやり方と同じである。

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