明治の岩倉使節団の旅行記の第二巻、ヨーロッパ編
前巻のイギリスから海を渡ってフランス→ベルギー→オランダ→ドイツへと行っている。
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フランスの銃剣は英米のものともドイツのものとも異なっている。
各国ともそのデザインを競って、他国の真似をすることを恥としており、
かならずその国独特のものを作って用に充てている。
ヨーロッパの自主的な民族はそれぞれ独立の気概を養っている。
民族にはこの気概がなくてはいけない。
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ドイツにて
そのほか風俗でも英米と大変違う点が多いが、
中でも女性尊重のエチケットの習慣はたいへん少ない。
ベルリンでは英米人が女性にことさらへりくだった態度を見せることについて、
女性さえも笑い、奇妙な習慣だと言っているくらいである。
ヨーロッパ大陸に行くと、米英と風俗がこのように大きく異なっていることが多い。
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米欧回覧実記3 ヨーロッパ大陸編 上
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