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米欧回覧実記5 ヨーロッパ大陸編 下

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岩倉遣欧使節団の紀行文最終巻

ヨーロッパのスイスなどを見た後、ヨーロッパ全体のまとめに入り、

インド・清など帰路において寄った国々のことについても書かれている。

 

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万国博覧会におけるアメリカブースにて

 

その中に養蚕の様子の模型と黄白の繭、生糸がでていたのを見た。

米国南部で最近養蚕業を始めたという噂は確かなものであった。

今後米国がこれを綿花やたばこのように大規模生産していくとすれば、

世界各国の人々は全部絹物を着るようになるほど生産量は多くなるであろう。

もっとも米国は労賃が非常に高いので、繭・糸の価格が下落しすぎると、

生産しても利益が上がらないかもしれない。

東洋の養蚕業と取引している国々にとっては注意すべき問題である。

 

ここまで

このときの経験を元に明治以後、日本の生糸生産の重点化が進んでいったのだろうか。

 

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万国博覧会における日本ブース

 

我が日本の出品は、多くの人々の高い評価を得ていた。

第一には、それがヨーロッパのものと趣向が異なっており、なにもかも西洋の人々の目に珍しく映るからである。

第二には、近隣諸国がすぐれたものをあまり出していないからである。

第三には、最近日本の評判が欧州で高まっているからである。

そういう事情の中で、工業製品では陶器の評判が高い。

しかし、それは質が堅牢であることと、巨大な製品ができることへの評価である。

焼成温度の研究、顔料の配合、絵付けの研究については、日本はまだヨーロッパの足下にも及んでいないのである。

絹織物などの類いも、糸質が美しいだけで、織りの技術を見れば、その多くは質が均一ではなく、

染色もやっと植物性の褪せやすいものを用いているので、潤いのある光沢を持たない。

 

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ポルトガル

 

この国の政治は四権分立となっている。

四権とは、立法、行政、司法ならびに裁定である。

(裁定とは前の三権について、斟酌・取捨する権利のことで、王権に属している)

 

ここまで

王権に属すかは別にして、この4つめの権利については面白い。

わが国でも参考にできないだろうか。

 

 

 

 

 


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