この著者は様々な著名画家の贋作を作っていた人
その著者の自伝である。
贋作と言っても、模写ではない。
ピカソなどが描いていたんじゃないか、という作品を自分で作り上げる人
こういった贋作が世に出回っているというのはなんとなく想像していたが、
そもそも誰が売っているんだろう、という疑問があった。
信用問題もあるし
この本を読んでビックリしたのは、
こうした贋作を売っているのは、ピカソなどの正規の絵をよく売ってそれなりの知名度のある人だったりする
ということ
つまり、自分の信用を悪用して粗悪品を売っているわけだ
例えば、ナイキがナイキの粗悪品をも世に作っていたら、と考えたらわかりやすいだろう。
真の悪人はこういうブローカーである。
この著者の作品のクオリティはとても高く、
著名な画家の絵を創作し、何度も裁判になっているのだが、
著名な画家の娘がそれを見て、本物だ、と証言したりするほどのクォリティなのだ
画材なども徹底的に研究し、古く見せる手段も研究している。
この才能を普通の芸術に使っていたら大物になっていたかもしれない、と読者は思うだろう。
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