私が東京で扱った中国人被疑者の出身地は限られている。
彼らの主な出身地を上げると
１．吉林省や黒竜江省、遼寧省などの東北地区
２．中国の首都北京
３．商業都市の上海
４．福建省
５．台湾
などである。
東北人
こちらの地方からは主に就業生・留学生が来日しているが、
日本国内における東北地方出身者の事件としては
「福岡一家殺害死体遺棄事件」が記憶に新しい。
ーー中略ーー
また、中国人の大半を占める漢民族とは別に、ハングル語を使う朝鮮族が多く、
日本国内では在日韓国朝鮮系とのつながりもある。
血統的なものだろうか、韓国朝鮮系特有の感情激昂タイプが目立つ。
北京人
高学歴者が多く、真面目な人が多かった。
犯罪に関わる率は、低いほうだ
上海人
押しの強さと弁が立つことから、商売上手なのだ。
ところが、次の福建人と並んで、犯罪に関わる率がかなり高い。
特に、女性の万引きがすごい。
と言うより、棚の上の商品を肘から指先までを使って片っ端から
バッグの中に落としこんでしまうやり方を「万引き」と言えるかどうか根本的に問題があるが、
捕まってもタダでは起きないしぶとさと、刑事に泣き落としを掛けるだけの演技力、
旗艦中のような自己主張と火炎放射器のような性格を武器とする。
ウソもうまい。
二～三手先を見通したウソを臨機応変につくので、通訳捜査官でも騙されることがある。
福建人
人懐っこくて素朴な感じがするが、犯罪は粗暴犯が多く、万引きはもちろん傷害、
侵入窃盗、強盗で逮捕されるものもいる。
一番多いのはなんといっても密入国者。
全体的に学歴が低く、小学中退者も多いので、ビザが取得できず、
何らかの形での密入国者が多い。
ーー中略ーー
ウソもよくつくが、頭の回転が上海人ほど速くないので、
誰でもすぐにわかるような滅茶苦茶なうそしかつけない。
台湾人
たまに万引きで捕まったり、ケンカで署に連れて来られたりするが、
逮捕されても悪態をつくようなことは少なく、紳士的な人が多かった。
通訳捜査官 中国人犯罪者との闘い２９２０日 坂東忠信より
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中国人被疑者の出身地
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