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Channel: 読書は心の栄養
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石原莞爾 GHQへの主張

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逓信病院に入院中の石原のもとにイギリス人の検事がやってきて、石原に対して
「板垣征四郎を知っているか」と尋ねたという。
「知っている」と石原は答えた。
さらに「橋本欣五郎を知っているか」と問われ、
「少しは知っている」と返答した。
「では、板垣と橋本の関係を知っているか」
「知らない」という石原の答えに、
検事は三度同じ問をして、石原が知らないと答えると、
多少のやりとりの後「今日はもう帰るが、明日また来るから、思い出しておけ」
と言い捨てて帰ろうとした時、石原は半身を起こして一喝した。
「忘れたのならば、思い出せるだろうが、知らないものを思い出せるか。
今の言葉は、無礼千万だ」

日本人からかような対応を受けたことのない検事は、驚愕し、
ほうほうの体で逃げるように帰ったという。

翌日、より物腰の柔らかいアメリカ人の検事が現れた時には、さらに石原の舌鋒は鋭くなった。
検事の、戦犯の中で、もっとも責任の大きい物は誰か、という質問にたいして石原は、
即座に「トルーマン」と答えた。
呆れる検事に石原は、米軍が戦争中に巻いた宣伝ビラを示し、その文言に
「軍に協力するならば老若男女を問わず爆殺する」とあるのを示した。
「それは、脅しである」と応える検事に対して、実際に実行したではないか、と反駁をした。
軍事的拠点でない場所も爆撃して、一般市民を虐殺した。
広島、長崎のどこに軍事施設があったのか。
一般市民の大量殺戮は、明白な国際法違反であり、その点からすればまず、
第一にトルーマンを戦犯として検挙するべきだ
、と言い放った。

さらに、日本の科を、日本が大陸に進出した日清、日露戦争の時点まで遡って
扱おうとする検事の言葉に対して、
では日本に開国を強要したペリーこそを第一の戦犯とすべきだ、と指摘した。
ペリーが開国を強いて、列強が泥棒のやり方を教えたので、日本人もそれを真似するようになったのだと。

地ひらく 福田和也より


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