本を最後まで読んで知ったのですが、著者は尾崎秀実の母違いの弟です。
尾崎秀実は、ほんのタイトルとなっているゾルゲ同様、
コミンテルン(第3インターナショナル)の一員であり、
ソ連のスパイでした。
彼らは左翼であることを隠し、日本の世論を喚起し、
対支那侵攻作戦を行い、
日本の目をソ連から逸らそうとしていた。
ソ連は当時ドイツと戦争中であり、兵力を集中したかったが、
日本の関東軍が満州のソ連国境に多数配備されていたため、
スターリンは日本を脅威に感じていたのです。
結果、彼らは作戦に見事成功し、ゾルゲは最高のスパイとして名前を現在まで残している。
ゾルゲ事件がどういう事件だったのかを詳しく知りたいと思って読んだのですが、
不明箇所がありすぎてまだまだわかりません。
私が疑問に思っていたのが、尾崎秀実はどのようにして近衛文麿のブレーンとなりえたのか
でした。
この本によると、そのきっかけは「西安事件」でした。
この事件は蒋介石が張学良に拉致され、、
中国共産党と戦わずに日本と戦うことを承諾したもの
当時、蒋介石が拉致された段階で、
蒋介石は暗殺された、などの記事が多く出ていたのに対し、
尾崎はこの事件の行く末を言い当てたことで、
世論の支持を得、周囲から「尾崎は支那の情勢に詳しい」という評価を得た。
それまではただの朝日新聞社の社員であったのに、
それ以降は政界の要人と会う機会が豊富な会合に出席できるようになり、
近衛文麿首相のブレーンにまで上り詰めていった。
彼らのようなホンモノの左翼は怖い
今の反日左翼とは違って頭がいいですな
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ゾルゲ事件 尾崎秀樹
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