Quantcast
Channel: 読書は心の栄養
Viewing all articles
Browse latest Browse all 1745

国立ハンセン病資料館に行ってきた

$
0
0

チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイドで紹介されていたので行ってきました。
この国立ハンセン病資料館は、
池袋駅から西武池袋線で西へ30分ほど電車で行ったところにある清瀬駅
からバスで10分以内で到着する場所

元々、ハンセン病(らい病)患者を隔離する療養所、多磨全生園がここに存在します。
ハンセン病は古代から日本で忌み嫌われていたもの
古代、中世は穢れ意識、江戸時代ぐらいからは儒教の影響からか、家族・血縁ぐるみの差別、
明治以降は病源菌が見つかったが感染するかも、という意識からの差別が行われていた。

戦後、ハンセン病は治療薬が見つかり、感染力もほとんどないことがわかるものの、
国民及び日本政府の意識も低く、長い間患者に対する差別が強かった。

前の記事にあるように、まさに「国民の無知」が招く差別に該当すると思います。
戦前までは、まだ「実際にどうなのか」という知識は全くなかったのだからわからないまでもない。
だが、戦後まもなく治療薬が発見され、感染力の弱さが分かってからの対応には
言い訳の余地もないと思う。

とはいえ、私もこのことを知ったのはごく最近です。

こうした無知による差別というのはできればなくなってほしいし、
政府も教育を通じて積極的に啓蒙してほしい。
今、最も危険な差別行為は
福島県の放射能汚染
に他ならない。

いまだに、感染するとか、農作物が危ないとか、意味がわかりません。

日本政府は怖がるにせよ、正確な知識でもって怖がるように教育してほしいと思います。



館内は(おそらく)患者の写真とかもあるからだろう
写真撮影は禁止されています。



ハンセン病は、
元々衛生的にきれいなところでは発症しづらいらしく、
今の日本ではほぼ発症例がない。



戦後まもなく作られた治療薬によって、後遺症も残らないのだそうです。
ハンセン病が差別を生んだ最大の要因は、この後遺症によるものだと思う。
身体に形状的変化が生じ、神経が麻痺し、などの症状がほうっておくと出てくるようです。



家族も自分が周りから差別を受けるから、という理由などから
自分の子供などもこうした療養所にずっと預けるといったことがあったようです。







この資料館から歩いてすぐのところにある、多磨全生園は
桜の時期には多くの観光客が来るようですが、
現在でもハンセン病の患者さん(ほとんどがかなりの高齢)が住まわれているそうです。



どこまで入っていいかわからなかったので、手前の看板のところで引き返しました。
この多くの家のどこかで今でも患者さんたちが暮らしているのだと思う。


Viewing all articles
Browse latest Browse all 1745

Trending Articles