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Channel: 読書は心の栄養
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PM2.5

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空気中の粒子が実際にいかに危険であるかが認識されたのは、やっとここ10年のことだ。
ーー中略ーー
この遅れの理由は大きく二つある。
一つはいろんな公害から生じる結果を区別するのが凄まじく困難なこと。
ーー中略ーー
この種の関係は凄まじく複雑なので、今のところいえるのは、微粒子は公害による死亡の第一原因らしい、というくらいがせいぜいだ。
ーー中略ーー

でも、これで2番目の理由が強調される。
粒子状物質がなぜ、どんなふうに人々を殺すのか、わかってないのだ。

微粒子を吸い込むと、それが肺に入り込んでこびりつくと考えられている。
そしてそれが、肺の通常の機能を変化させ、気管支を刺激して肺のpH値を変える。
このため、微粒子の大きさの音大にかなり関心が集まっている。
大きな粒子は鼻やのどで止まる。
ところが、ものすごく小さい微粒子は、肺の最も深い部分、肺胞にまで入り込める。
証拠が揃うにつれ、人間の健康に最大のリスクをもたらすのは最小の粒子だということになりそうだ。

1980年代の半ばまで、あらゆる粒子はすすか煙として測定分類された。
研究者たちが1980年代終わりに、小さい粒子状物質の影響を認識し始めてからやっと、アメリカEPAは直径1000万分の1メートル以下(10マイクロメートル)の小さい微粒子を測定し始めた。
ごく最近、EPAはたった2.5マイクロメートル(PM2.5)の超微粒子を計測して規制をかけ始めた。
こういう微粒子こそが本当の悪者だと考えられている。
これらはとても小さいから、肺で酸素が吸収されるまさにその部分に無理やり入り込めるせいだ。



環境危機をあおってはいけない」 ビュルン・ロンボルク より

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