前巻から1年以上経過してしまった。
このあたりから進行がノロノロしすぎているから
この本だと数年しか経過しないのだ
作者はおそらく現代史まで行く予定はないのだろう。
細かいところを出すのはいいのだが、大きな流れがつかめないので
正直魅力はグッと減った。
もう、読まないかもしれない。
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ビッドルが交渉した時、日本側を代表して現れたのは阿部伊勢守正弘であった。
アメリカ側は当然「イセノカミ」とはどういう意味か?と聞く。
これに対する答はとりあえずは「日本の分国の中の一つ伊勢国の領主」という意味だ、である。
当然アメリカ側は「プリンス・オブ・イセ」と訳した。
そして、その人間がいわば首席代表として現れたので、彼等は
「日本は、何人かいるプリンス(大名)が中央政府の要職を務める体制だ」
と思い込んでしまったのだろう。
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「日本人にこれをやっても何もできない」と侮ったペリーが「贈呈」したボート・ホイッスル砲。
幕府の命令で一年もたたないうちに、それと同じものを作った日本人こそ、
あの伊豆韮山代官江川太郎左衛門英龍(号担庵(たんなん))であった。
ーー中略ーー
ペリー来航直後、江川は三つの使命を幕府から与えられ、
これをことごとく見事にこなした。
一つは、反射炉の建設である。
再三述べたように、日本を守るためには武器や船舶の材料として鋼鉄が必要なのだが、
当時の日本にはまともな溶鉱炉すらなかった。
ーー中略ーー
だが意外に知られていないのが、江川はあの「お台場」も一年足らずで作ったということだ。
ーー中略ーー
「お台場」の「台」とは何の台ですか、と尋ねると答えられない人が大勢いる。
これは実は「砲台(大砲の台座)」であり、「お台場」とは正式名称「品川台場」で、
「砲台のための人工島」なのである。
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