ローマ帝国の歴史を学ぼうと最初に手にした歴史文学
実は、全部で40冊以上なのだそうで、ちょっと気が遠くなる。
私は高校時代、世界史選択じゃなかったので、ほとんどローマの歴史は知りません。
シーザーとか、有名どころの名前を知っている程度です。
この文庫第一巻の巻頭におまけで文庫本の歴史についての豆知識が載っていた。
かつて、印刷が始まったころの大型書のフォントはゴシック体だけだったそうです。
でも、これを文庫本のような小型化を図る際に使用すると、ごつくて見難いといういうことで、
イタリアのアルドという人が、「イタリック」体を発明したのだそうです。
斜めに傾いているもの、たとえば「ABC」のような
これによってこの書式を私達は「イタリック」と予備、イタリアでは発明者の名前をとって「アルディーノ」とよぶそうです。
私は、ヨーロッパの古代史に不案内で、てっきりローマ帝国はギリシャ帝国の後にできた後継国家だと思っていたのですが、時代が重なるということを初めて知りました。
また、ローマ帝国は「伝説」上ではありますが、「トロイの木馬」(トロイア戦争自体は史実のようです)と深い関係があるということも初めて知りました。
トロイヤ戦争で、トロイから逃れてきた「ロムルス」こそが、ローマ帝国の祖である、という伝説があるそうです。(伝説というか神話に近い)
トロイヤ戦争自体は神話に出てくるお話ですが、当時戦争があったことは史実のようです。
トロイの王の婿、アエネアスが僅かな家族とともに攻められたトロイから脱出し、
アエアヌスの息子のアスカニウスが建設した街こそがローマの母体とする都市だった
という神話
日本もそうですが、いずれの国もこうした神話が存在し、自国の神国化を図ろうとするものです。
別にこれを批判する必要はない。
当時の国民にとってすれば、こうしたものぐらいが娯楽となる話なのですから
アスカニウスの子孫たるロムルスは、紀元前753年4月21日のローマ建国記念日に、
都市建設の意思表示を行い、以後千年以上絶えることなく毎年祝われる祭日となりました。
ユダヤ人、ギリシャ人、ローマ人をまとめた言葉として
人間の行動原則の正し手(根拠)を
宗教に求めたユダヤ人
哲学に求めたギリシャ人
法律に求めたローマ人
という言葉があるそうです。
日本人はさしずめ、「お天道さまに求めた」というところでしょうか
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日本 | ラテン語 | 英語 | 語源 |
一月 | Janarius | January | ヤヌスの神 |
ニ月 | Februarius | February | 清めるという意味の purificatio から |
三月 | Martius | March | 軍神マルスより |
四月 | Aprilis | April | 花開くという意味の aperio から? |
五月 | Maius | May | 旅と商いの神、Mercurius(マーキュリー) |
六月 | Iunius | June | Iuno女神(ユピテル神の妻)か、またはiuniores、若者に語源を持つ |
七月 | Julius | July | ユリウス・カエサルの出生月で記念の月 |
八月 | Augustus | August | 初代皇帝アウグストゥスを記念しての呼称 |
九月 | September | September | 三月から数えて七番目の月 |
十月 | October | October | 八番目の月 |
十一月 | November | November | 九番目の月 |
十二月 | December | December | 十番目の月 |
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歴史を叙述していく上でのむずかしさは、時代を区切って明快に、
この時代には何がなされ、次の時代にはなにがなされたと書くことが、
戦記であってさえ不可能なところにある。
不可能である理由の第一は、ほとんどの事柄が重なりあって進行するからであり、
理由の第二は、後に大きな意味を持ってくる事柄でも、
偶然な出来事という形をとって始まる場合が多いからである。
それゆえに、歴史は必然によって進展するという考えが真理であると同じくらいに、
歴史は偶然の積み重ねであるとする考え方も真理になるのだ。
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