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通訳捜査官 中国人犯罪者との闘い2920日 坂東忠信

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通訳捜査官―中国人犯罪者との闘い2920日/経済界
¥1,260
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著者は警察官として赴任後、中国語に興味を持って
中国語教育を受けた後、中国人犯罪者に対する通訳捜査官として働いた方

とてもおもしろい。
笑えるのだ

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私の経歴を知るある社長さんから、「人を見てほしい」という依頼を受けた。
相手は合法滞在者の中国人
実はこの社長さん、とても太っ腹な方で、初めて採用した中国人女性に、
仕事で自動車免許が必要になるだろうからと、ポンと取得費用15万円を貸したのだという。
ところが一週間もしないうちに「生活費がないから、あと十五万円貸してくれ」
と言われ、おかしいと気づいたらしい。
ーー中略ーー
「私は他の五人のなからから採用されたのよ。
それが何でまた面接だなんて、犯人扱いじゃない!
お金だってちゃんと返すわよ。
もともと私、自動車免許なんかほしくないし、
社長を騙すつもりなら免許とっても意味無いでしょ!
中国人だからってバカにするの!?」
そのうち悔し涙(?)とともに、本音が転げ出てきた。
「免許の金は私が頼んで借りたんじゃないのよ!
それに返すって言ってるでしょ!
だいたいそれは私の金よ!
ーー中略ーー
女の涙に弱い社長さん、私と別れてから要求金額の半額をその日のうちに貸してしまったが、
もちろんお金を手渡しても「ありがとう」の一言もなく、
これじゃあ生活できないわ」と言われたそうな。
その後、彼女は突然会社をやめて行方不明。

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昭和61年頃
「失礼ですが、この自転車はあなたのですか?」
(略)ある夜、交番の前を無灯火で通りすぎようとする自転車の男に、基本通りに声をかけた。
自転車に載っていたのは、やせた色黒の中国人だった。
(略)自転車の所有者を照会してみると、所有者は日本人。
この点を追求したところ、男はこう答えたのだ。
「中国、共産主義の国ね。自転車みんな、人民のもの。
だれが乗る~、だれでも良いよ。どこかに止める~、また違うの人民、乗る。
これ、当たり前。日本、違うの?

これには私も、交番の主任もまじめに驚いたものだ。
「中国ってのは、すごいなあ、へえ~、初めて知ったよ」
ーー中略ーー
私たちは立件をあきらめ、自転車を所有者に返す手続きを始めようとしたちょうどそのとき、
主任の顔見知りの中国人が通りかかった。
事情を話し、通訳を頼んだところ、顔見知りの中国人は、あきれてこういった。
お巡りさん、こんなのに騙されてどうするの。彼、泥棒だよ。
中国、共産主義だよ。自転車泥棒、死刑のときあるよ!
こいつ、中国の顔、汚すのヤツ。逮捕してください


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日本人と中国人では、単語の意味さえ違うことを感じることが多い。
ーー中略ーー
日本人「約束=守るべきこと」と捉えているが、
中国人はどうも「約束=守らせるもの」と捉えているように感じられる。
「約束とは相手も守ってくれるものだ」という固定観念を持った日本人は、
戦士としての礼儀を期待して元寇に一騎打ちを挑み、
寄ってたかってズタボロにされた鎌倉武士の教えを再認識すべきだ。
実際に、日本の企業が中国企業と商取引をして手痛い目にあったなどという話を聞くと、
日本の企業戦士が鎌倉時代から全く進歩していないことがわかる。
ーー中略ーー
「反省」については、私は中国人の口からその単語を聞いたことは一度もない。
もちろん中国語にも「反省」「自我検討」という単語はある。
しかし彼らは、自分の悪事の露見を「後悔」するばかりで、
日本人が求める「被害者の立場に立った反省」はしないのである。
利害が対立した相手の気持ちになって物事を考えるということは、できないらしい。
中国人にとって反省とは、自分ではなく相手に求めるものなのだ。
これは差別発言ではない。
生まれ育った社会の仕組みと脳の回路が違うので、本当に反省しないのである。


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70人以上の密航客を乗せた、過積載で腕の悪い船長さんが、
途中航行の危険を感じ、「休憩だよ、みんな出ていいよ」
と偽って八丈島の漁港で約40人を下ろすと、彼らを置き去りに、また船を出したのである。
この船は、海上保安庁に拿捕されたとあとで聞いた。
ーー中略ーー
二時間半の警視庁ヘリで、ゲロゲロに酔いながら八丈島に降り立つと、
新鮮な空気を吸う時間もなく、私は、密航者43名が待つ八丈島警察署行動に案内された。
ドアを開けた瞬間、「うおえ!」
強烈な異臭に急襲された。危なく吐くところだった。
式にすると、こういうことになる。

「密」*43人*10日風呂なしの異臭+ヘリ酔い > ゲロ限界

危なかった。
「よし、まずは全員持ち物を出せ!」
私が指示したにもかかわらず、番号札「一番」を首からつるした男がボストンバッグを開けない。
複雑な、戸惑った表情で、突っ立ったままだ。やむをえない。
本人の了解を得て、私がムニッとつかみだしたビニール袋の中には・・・ウンコが入っていた。

「密」*43人*10日風呂なしの異臭+ヘリ酔い+ウンコ袋(手づかみ) 
   ≧ ゲロ限界 + 誇りと使命感!


そう、私はなんとか、警視庁の掲げるモットーの「誇りと使命感」でしのいだのだった。

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入国審査の際、せめてこのとき英語か北京語で「これ、本物ですか?」など
ちょっとしたジャブをお願いしたいところ
たったこれだけのことでも不法入国者には相当なショックを与えるはず。
ところが入管の皆さんは、入国審査もせずスタンプを押すのみ。
ーー中略ーー
「あんな簡単に入れるだから、悪いの中国人も、いぱいくる。
日本の政府ね、しかりしろだよ~」
偽造旅券で入国した不法入国者も、そう言っていた。
本人は自分が「悪いの中国人」であるという認識は全くないのだ。

さて入国審査を通過して、喜び浮かれているのもつかの間、
蛇頭は不法入国者が手に持っていた旅券をさっと取り上げる。
「入国できたな。さあ、実家に連絡しろ」
そのまま中国に国際電話し、密航者の時と同じく、父母に不法入国費を払い込むよう伝える。

=================

警察の場合、ちょっと乱暴な逮捕の仕方をすると、
被疑者が人権だなんだと騒ぎ立てたりして逮捕そのものが違法になってしまい、
確実に犯人であっても裁判で警察側が負けるケースも考えられる。
だから刑事たちは相手が暴れたりしない限り無茶はしない。

ところが入管の係官たちは違うのだ。
相手は裁判なしに強制送還する不法就労者たち。
しかも入管の中での取り調べでは、中国人のウソに何度も煮え湯を飲まされている。
「あくまで『任意』のガサですから」
という警察側の話は、どうも初めから聴いていないようなのだ。

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私の経験からすると、中国人、特に福建人は、後悔はするが
反省できない脳回路になっているようなのだ。
辞書で調べてみてほしい
後悔=後で悔やむこと
反省=①自分の過去の言動を省みて可否を考えること
    ②自分の過去の言動のよくなかったことをかみしめて考えること
中国政府は日本に反省を求めているようだが、
よく考えてみればそうではなく、ただ単に頭を下げて譲歩しなさい、
中国より歴史が浅くて小さいんだから下にいなさい、金出しなさい、

と言っているように聞こえないだろうか?
ここら辺からも本来の反省の意味がわかっていないような気がするが、
これは個人レベルでも同じ。
もちろん中国でも「反省」という単語はあるが、本当に反省をした中国人被疑者なんて
滅多にお目にかかることはできない。
「お前なあ、こんなことして良くなかったとか、やるべきではなかったとか言えねえのか?」
より具体的な刑事のアドバイスに、こう答えたヤツも実在する。
「あ、あう、う~ん、あのとき外に出なければ、捕まらなかったよ。失敗したな~」
たしかにそれも、「やるべきではなかったこと」かもしれない。

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中国人被疑者に対しては、落とし所が効かないのである。
でも、たった一つウィークポイントが彼らにはある。
それは実家の父母への思いだ。
「そろそろ正直になれよ。お前の帰りを待っているお父さんお母さんが悲しむぞ」
「お父さん、お母さん」
は、確かに効く
ーー中略ーー
「まあ、一息入れようか。それから聞くよ」
ここで刑事はタバコを勧めて相手をリラックスさせるのである。
このとき決してカツ丼なんか出したりしない。
そんなことをすると、後で弁護士先生に、「供述を引き出すための『利益供与』だ」
とか言われて、違法捜査として訴えられかねないのだ。
ではタバコなら良いのか?
原則的に取調室の中では、昔から被疑者に喫煙の権利はない。原則では。
でも、刑事もニコ中。人間だもの。
吸わなきゃ手が震えるし、中国人被疑者相手の取り調べなんて
タバコなしでは平常心を保てない。
それでも自分だけ吸うのは気が引ける。
だから被疑者のタバコも用意する。
もちろん被疑者のタバコは被疑者の所持金から購入することになっているので、
利益供与ではない。


=================

取調室は異空間

刑事&私「写真見てくれ。お前この泥棒の現場が四回目だったよな」
中国人被疑者「あ、私、初めてのときは知らなかったよ~。外に立ってただけ」
刑事&私「この現場の話を聞いてるんだよ。泥棒始めてから四回目だろ、ここ」
中国人被疑者「二回目の時も、外で、見張りしてたよ。私、泥棒は2回だけ」
刑事「通訳先生、ちゃんと伝わってますか?」
私「こぉら!現場に行ったのはここが四回目だろ!」
中国人被疑者「あ、う、ここは二回目だよ。前の二回は見張りしてた」
私「だから二足す二は四だろ!現場はここが四っつ目だよな!」
中国人被疑者「うう、ちがう。私ドロボウ二回しかしてない。ここが、二回目のところ」

中国人被疑者、せめて語感の上だけでも罪を軽くしたいと無意味な所で頑固になることが多いのだ。

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中国人犯罪に関する報道には、今や言論弾圧としか言えない状況が出ている。
例えば実際情況証拠や目撃者の証言から、ほとんど中国人の犯罪とわかっていても、
新聞ではせいぜい「アジア系外国人」としか報道されない。
これは異常である。
なぜなら日本語を話す人間が中国で罪を犯したなら、
中国での新聞紙面では決して「日系アジア人」などと書くことはないだろうし、
反日ブームに乗っかったメディアに大きく叩かれることは容易に予測できる。
(このことは、去年(2007年)反日デモの最中に「中国人留学生が日本で殺された」
というデマを真に受けて暴徒化した中国人民の態度をみれば明らかだ)

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中国では逮捕されれば極刑の可能性の高い各種薬物に関しても、
好奇心や安易な考えから使用されることが多く、
同じく地方に滞在化するイラン人などから薬物を購入、
自らも使用しながら売買しているのだ。
彼らのネットワークは今、多国籍化しながら
日本の各地にその足場を日々確実なものとしている。
ーー中略ーー
私は外国人を排斥しようとしているのではない。
むしろたくさんの外国人に来てもらって、日本の素晴らしさを知ってもらいたいと思っている。
しかし、お迎えしたいのは「お客様」であって、土足で上がり込む犯罪者ではない。


まだまだ続く・・・


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