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最後の「日本人」 朝河貫一の生涯 阿部善雄

日本の禍機 という本を本の主人公である朝河貫一は書いている。

私が当時読んだ「日本の禍機」を書いた朝河貫一とは異なる観点で書かれている本に思われる。
極めて自虐史観的に書かれているとも思われるのです。
まあ、岩波の本だし、と断ずるのもなんだけど・・・
どちらかというと、朝河貫一自身の本を読んだほうがいいかもしれません。

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日露戦争後の日本の満州政策についての意見

日本は満州で私曲をなし、また門戸開放の原則を破っている。
しかし、これは日本だけではなく、欧州諸国の対清政策にも疑問がないではないが、
ただ米国だけは清国の土地を奪ったこともなく、敵味方になったこともない。
米国の対清利益は、清国が独立し富強となったときにはじめて増大するのであるから、
清国の発達と独立を妨げるものは、とりもなおさず米国の利益を害するものである。
したがってこのような事態が起これば、当然米国は清国の侵害者に対抗しなければならないであろう。

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関東大震災による東大の図書の被害

図書の消失については、図書館が過去三十年間をかけて蓄積してきた75万冊のうち、
20余万冊は各学部の教室などに分散していたので、損傷を受けたものの、ほとんど救いだしたが、
図書館にあった50余万冊は一万冊弱を非難させた外は全滅した。
このなかには、今後入手不可能な貴重図書が3,4万冊も含まれていたということである。


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彼は自由主義政体こそは、人類が到達した最高度のものであるとともに、
最も困難な政体でもあると考えていた。
そしてなぜ困難な政体であるかといえば、それはこの政体であるかといえば、
それはこの政体の地盤となっている個人個人の責任感が、すこぶるゆるみやすいからであると説明し、
民主政体は根本的に常に道義的であることが正しく、
個々人にあっては、たえず自分は道義的であるか、公民的であるかを自省する必要があると強調する。


最後の「日本人」―朝河貫一の生涯 (岩波現代文庫)/岩波書店
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