大東亜戦争における日本帝国海軍の戦いの解説
この本を読んで、戦艦大和、武蔵がとんでもない戦艦であったことを初めて知りました。
まあ、戦艦は当時すでに時代遅れになっていたし、時代遅れにしたのは真珠湾攻撃をした日本帝国海軍だったわけでもありますが・・・
日本海軍が誇る九三式魚雷
高圧酸素を動力とする特殊の魚雷で、50ノットの速力で22000メートル、36ノットなら4万メートルという大射程を有する驚異的の武器
国名 | 直径(センチ) | 速力(ノット) | 射程(メートル) | 爆薬(キロ) |
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日本 | 61 | 36 | 40,000 | 1500 |
米国 | 53 | 32 | 8,000 | 300 |
英国 | 53 | 30 | 10,000 | 320 |
しかし、これも主力兵器が飛行機に変わってしまった
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かつて日本海海戦(1905)の連合艦隊は、旗艦「三笠」をはじめ艦艇の全部が輸入品であった。
今日の自動車界の比ではない。
ところが翌年、日本がはじめて巨艦(「筑波」)を造るや、たちまち設計の革新を断行して、世界をリードした。
ふたたび自動車に例えれば、一躍キャデラックを超越するような新車を造り出したのに等しい。
十二分の驚きに値するであろう。
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我軍はウェーキ島を砲爆撃して沈黙させ、難なくこれを占領して敵の守備隊を捕虜とした。
わが占領軍はすぐに飛行場の修理を行うため、敵の隊長に米兵300名の労働を命じた。
彼は目的が飛行場整備と聞くや三名で充分だと答え、大型自動車に機械の付いたものを動かして、一日で直してしまった。
日本の隊長は内心の恥ずかしさをかろうじて抑えた。
当方が三百名という見込みのところを、わずか三名で仕上げた。
その機械がブルドーザーであった。
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ソロモン消耗戦
ガ島(ガダルカナル)戦闘の六ヶ月間に、失った飛行機は893機、搭乗員2362名であったが、
第二期(一年)には飛行機の損耗じつに6203機、搭乗員4824名という大犠牲である。
その航空機損失合計7096機ということは、開戦時に海軍が誇り持った総数2172機の三倍以上に当たるのだから、痛手の程を察するに足りるであろう。
ーー中略ーー
真珠湾を戦い、さらにインド洋、ミッドウェーで生き抜いた百戦錬磨の勇士は、
ほとんどこの期間に、群島上空の華と散ったのである。
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人間が爆雷を携行して敵の旗艦を奇襲する思想は、ひとり日本にだけ発生したのではなく、
(イ)英国は二人乗りの「豆潜水艦」を造ってノルウェー海岸の入江に隠れているドイツの小型戦艦を爆沈しようと計画し、
(ロ)イタリア海軍は「人間魚雷」をもって英米の艦船を七回も攻撃した
実績を持っているのだ。
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