ここ
今月号の特集は「一を抱く」
巻頭の鍵山秀三郎さんの言葉より
下村湖人著「青年の思索のために」の中に、
「自分が手術をした患者を、十年二十年もたってから訪ね歩いた外科医がいた」
という一節があります。
自分が執刀した患者のことをいつまでも心配し続けられたのです。
この後に続けて、
「これほどの良心が医者にだけでなく、政治家や教育者にも幾人かあってほしいものである」
と結んでいます。
60年も前の本ですが、ここに掲げた教訓が生かされていれば、
日本の国と国民はいまよりも高い水準に至っていると思いました。
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村上和雄さんと、サイエンスナビゲーターの桜井進さんの対談
例えば円周率。
3.14って子供たちがよく知っている三桁の数ですけど、
あれはアルキメデスがいまから2300年前にやっと導き出したんです。
3.1まで求めていたのがいまから遡ること4000年前の古代エジプト時代ですから、
小数点第二位の四を確定するまで1700年かかっているわけです。
それくらい大変なんですが、人類はその大変な計算をこなし、
先程申し上げたように十兆桁まで算出してきた。
ここまで
そして、2300年経って日本では小数点以下を省いて一時教育するようになっていた・・・
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致知 2015年4月号
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