ローマ帝国の歴史小説も後半戦に突入
愚帝ネロの死後の内乱が終わり、賢帝と呼ばれる五皇帝の最初の三人の足跡を追う
ローマ帝国の全盛期も終わりか、と思うような内容だった。
主に福祉などが中心
安全保障に気を使わなくなると国が滅びていくという実例としてローマ帝国は参考になります。
ユダヤ戦役後、ユダヤは、パレスティーナと公式の名称として呼ばれるようになったのだそうです。
===============
三皇帝の最初のトライアヌスは、貧困家庭の育英資金を創出し、
男女問わず、そして摘出・庶出問わず援助をしていた(もちろん金額は異なる)
現代の女権論者ならば男女の援助額の差を非難するかもしれないが、
1900年の昔、女子を含めたことだけでも前進であり、
そのうえ、援助額で差を付けられようと、庶出の子まで加えられていたに至っては画期的でさえある。
神に誓った正式な結婚によって生まれた子しか認めなかったキリスト教の時代は、
このローマ時代のあとに来るのであり、そのキリスト者の国家でも庶子の遺産相続も可能になったのは、つい最近のことでしかない。
==============
人間にとっての最重要時は安全と食の保証だが、「食」の保証は「安全」が保証されてこそ実現するものであるということを。
ゆえに、「平和」が最上の価値であることを。
↧
ローマ人の物語 賢帝の世紀 塩野七生
↧