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歴史を変えた種 ヘンリー・ホブハウス

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この本は、人類が特定の種、植物を活用するようになって歴史が作られたものについて書かれている。

 

マラリアを退治するきっかけとなったキニーネ

イギリスの植民地政策を形成し、白人による黒人奴隷を正当化するきっかけとなった砂糖

清との交易の主要因であった茶、そして派生する阿片

アメリカの奴隷制を加速させる綿花

食糧危機においてアメリカ移民を加速させたジャガイモ

 

人類と言ってもそこは西洋人中心の歴史に影響を与えたものを紹介している。

が、なかなか面白かった。

 

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ポルトガルの王子エンリケに派遣され、ガレー船を襲撃したときにアラブとニグロの混血のイスラム教徒を奴隷にしたときのこと

 

彼らはアフリカの内陸地域にはハムの子孫である異教徒の黒人が多数住んでおり、

優秀な奴隷になること、自分たちを解放すれば代わりにこの人々を奴隷にするということを強行に論じ立てた。

このようにして近代の奴隷貿易が始まった。

これはまだ将来のことである太平洋横断の奴隷貿易ではなく、その先駆であり、

アフリカと南ヨーロッパとの間の貿易であった。

 

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1801年に英国の人口は約900万人で、砂糖消費量は年間一人あたり約17ポンドであった。

この年の英国における砂糖消費量は7万トン以上ということになる。

これは西インド諸島で砂糖生産に使い尽くされた黒人奴隷の数(3万5000人以上)の二倍に相当した。

平均すると、英国人男女子供250人ごとに毎年黒人が一人死亡したのである。

ーー中略ーー

かくして砂糖は消費者ではなく生産者を死なせた、歴史上最も注目に値する耽溺性剤なのである。

砂糖の1トン1トンがことごとく一人の生涯に相当した。

茶さじ一杯一杯がすべて一人の奴隷の生涯の六日間に相当した。

 

 

 


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