以前国立博物館で見かけた雑誌、ミルシルの記事で、ミトコンドリアDNAの系列が出ていて、
アフリカ系の人と8万年前に分岐している理由がわかる本
この著者の30年にわたる研究の歴史が書かれていて、
その道の研究をしている人にはとてもためになるのだろうと思う。
私は、それよりは結果を早く教えてくれ、、という思いで読み進めてしまった。
著者は、紆余曲折の末、ネアンデルタール人の遺伝子の解析に成功する。
そして、現代人にその遺伝子が少し組み込まれていることに気がつく
もっと面白いことに、組み込まれた現代人にアフリカの人は含まれていない、ということ
結論としては、
アフリカをルーツとするホモサピエンスは、中東に移動した際に、ネアンデルタール人と交配する。
その交配した人が世界中(ヨーロッパ・アジア・アメリカ)に広がったため、
アフリカの人は純粋なホモサピエンスだが、
それ以外の人はネアンデルタール人との混血
ということになる。
人間の文明としては、純血のホモサピエンスより、これまで劣等となんとなく考えられていたネアンデルタールとの混血のほうが栄えていることが、興味深い
ドラゴンボール的に言えば、地球人とサイヤ人の混血の方が力が強いというところかImage may be NSFW.
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冗談はさておき、おそらく、遺伝というよりかは、その地域の環境の方が文明の発達に寄与するということなのだろう。
ちょうどこんなニュースをみかけた。
これによると、ネアンデルタール人は遺伝子としてある病原菌への耐性がなくて、ホモサピエンスが持ち込んだ病気によって絶滅したのではないか、と書かれている。
スペイン人がインカ帝国に行き、天然痘などが蔓延してインカの人々が絶滅したのと似ている。
かつてキリスト教は、アフリカの黒人を奴隷にすることは正しいと言っていた。
かつてヒトラーは、純粋なるアーリア人こそが卓越した人種だと言っていた。
こうしたただの妄想であったり、信念に
科学に基づいた分析をかけてしまうと、矛盾が浮き彫りになり、むしろ・・・と思ってしまう。