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大海軍を想う 伊藤正徳

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大日本帝国海軍の歴史を追う本

 

とてもためになった。

山本権兵衛は海軍にとってとても良い人だったことがわかる。

首相時に軍部大臣現役武官制を一旦廃止したのも素晴らしい業績だったが、

海軍の地位を上げたのはまぎれもなく山本権兵衛の力によるものだ

 

日清戦争時に、海軍がまだ陸軍の下に位置し、最初陸軍は自分だけの力で清に勝つかのような威勢の良さだった。

当時大佐に過ぎなかった山本は閣議で

九州から対馬に橋を架け、対馬から釜山に橋を架けて軍を率いれば良い

という趣旨の発言をして爆弾を投じ、

日本陸軍が海外で戦うには海上権を制し、海軍に輸送してもらう必要がある旨を理解させている。

 

また、山本は当時予備役であった東郷平八郎を現役に復帰させている。(つまり、これがなければ日本海海戦の勝利はなかったかもしれない)

その際、東郷が乗る浪速がイギリスの汽船を撃沈した事件が発生する。(ここ

日清戦争開戦間際に大英帝国の船を撃沈したことでイギリスで民衆が大激怒し、

日本政府もあたふたしていた。

その後、タイムスにおいて東郷の起こした行為は国際法に則っており、非難するところなし、という内容の記事が出たところから形勢が変わっていった。

東郷は当然の行為ということで何も恥じることはないと毅然としていたという。

 

あと、航空母艦の世界第一号は日本であることを初めて知った。

鳳翔

という。

 

 


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