光市母子殺害事件の本で紹介されていて借りてきた。
酒鬼薔薇事件のおよそ30年前、似たような事件が起きていた。(ここ)
高校生が同級生をナイフで惨殺した。
この本は当時の事件を被害者側から記した本で、何十年経っても被害者の傷が癒えないことがわかる。
たしかに被害者側の視点だけに立っている点において筆者に非難がいくことはわかるが、
かといって、加害者側(家族含む)の対応のなさには弁解の余地はない。
罪への責任感が感じられないからだ。
被害者はその後、苦悩を重ねているが、
加害者本人は養子縁組を通じて姓名を変え、弁護士になったそうだ。
しかし加害者自身には反省の色が見えていないようにこの本からは見える。
謝罪の言葉はないし、慰謝料もほとんど払っていない。
インターネットで調べると、この本の影響で加害者本人の身元が判明したこと(本には実名がない)におそらく起因するのだろう。
加害者は弁護士事業を廃業しているようだ。
ただ、また氏名を変えて同様の事業をおこしているような気もする。
日本は、謝罪をどのようにするかというのが非常に重要な国であるという感じがする。
この対応を一歩間違えると、実際にどう思っていたかは関係なく、国民の非難を受ける。
この事件に限らず、ベッキーも、三菱自動車もむごい対応を外部に見せてしまった。
心にナイフをしのばせて (文春文庫) 594円 Amazon |