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Channel: 読書は心の栄養
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ミカドの肖像 猪瀬直樹

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この本は非常に面白い。前半部分が

 

おおよそ、前後半にテーマが分かれていて、

前半は西武グループ、とりわけプリンスホテルに焦点を当てている。

後半は海外から見た日本の皇室とか社会に焦点を当てている。

 

非常に驚いたのが、プリンスホテルの敷地は元々旧宮家の敷地だったということ。

品川に非常に大きなプリンスホテルの敷地がある。

駅前の超一等地で、土地も贅沢に使っているわけだが、戦後に宮家が解体され、皇室から離脱した際、旧宮家はお金に非常に困った。

なぜなら、民間になったとたん、あの広大な土地を維持するために固定資産税を払わなければならないから

そこに目を付けた西武グループの堤康次郎は、宮家の面倒を見る代わりに、敷地を格安で手に入れる。

竹田家は堤家と初期から親しかったことや、オリンピックに出たこともあり、堤家の口利きなどもあってJOCの役員になっている。

 

一番驚いたのが、軽井沢

今でこそ避暑地として人気だが、ここを人気にしたのが西武グループ

当時はただの田舎で、そこから少し離れたところに皇室の御用邸があったわけですが、

西武グループがそこを購入?し、そこにプリンスホテルを建設。

プリンスホテルの敷地内のお屋敷を皇太子(現、今上陛下)が利用され、ブームになったという経緯があるという。

 

この本を読んでそういえば、なぜ「プリンス」ホテルという名前にしたのか、できたのか、という疑問が解き明かされていく。

戦後の状況と、当時の西武グループの隆盛の一端がわかり、とても面白いです。

 

 


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