日米修好通商条約の当事者ハリスについての評伝
読みやすいし、よくまとまっている。
日米修好通商条約について誤解されているのが、
この条約が不平等条約をもたらした悪の権化のように思われていること
この条約が出来た当時は日本はまだ法治国家でもないので、
領事裁判権が認められなかったのはしょうがないと思う。
また、たしかにこの条約をきっかけにして日本の金が大量に流出された、というのはあるが、ハリスに其の意図があったわけではないし、
そもそもこの本を読んでわかったが、本条約はアメリカの押しつけ、というよりは(調印への持って行き方は多少強引だが)、アメリカと日本で交渉の結果、こうした文面になった、という方が正しい。
![]() | ハリス (人物叢書) Amazon |