財政法第四条第一項
国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。
但し、公共事業費、出資金および貸付金の財源については、
国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行し又は借入金をなすことができる。
法律上認められていないのに、なぜ政府は借金ができるのか。
これは、通常赤字公債あるいは特例公債と呼ばれているものである。
特例公債とは、公共事業などの資本費用以外の経常費用、
すなわち公務員の給与や各種手当などを賄うための借金であるが、
毎年政府が財政法のルールを停止させる特別の法律を国会に提出している。
ーー中略ーー
この特例公債法が注目を浴びる事になったのが、民主党政権下の2011年度及び12年度予算であった。
衆参の両院がねじれて、特例公債を発行するための特例公債法の取り扱いが政党間の駆け引きに使われたからである。
ーー中略ーー
当時の野党・自民党は、いわば特例公債法を人質にとって、政府に「ノー」を突きつけたわけである。
2011年度の特例公債法をめぐって、当時の菅首相は事実上退陣を表明せざるを得なくなったし、
12年度では、衆議院の解散をめぐる取引の条件にもなった。
結局、2012年11月、民主・自民・公明の三党合意により、
12年度のみならず、15年度まで特例公債の発行を認める時限的な立法が成立した。
特例公債法を巡っては、「国民生活を人質に取るな」といった議論がなされたが、
そもそも何十年に渡り「特例」となっていることが問題である。
財政法第四条の規定はもはや機能していないことを認識し、
財政ルールのあり方を根本的に議論する必要がある。
田中秀明 「日本の財政」 より
ここまで
財政法を改正するか、特例を認めないのか
になるが、現実後者は不可能なので、改正が必要なんだろう。
だが、「どう」改正するべきか・・・難しい
国の歳出は、公債又は借入金以外の歳入を以て、その財源としなければならない。
但し、公共事業費、出資金および貸付金の財源については、
国会の議決を経た金額の範囲内で、公債を発行し又は借入金をなすことができる。
法律上認められていないのに、なぜ政府は借金ができるのか。
これは、通常赤字公債あるいは特例公債と呼ばれているものである。
特例公債とは、公共事業などの資本費用以外の経常費用、
すなわち公務員の給与や各種手当などを賄うための借金であるが、
毎年政府が財政法のルールを停止させる特別の法律を国会に提出している。
ーー中略ーー
この特例公債法が注目を浴びる事になったのが、民主党政権下の2011年度及び12年度予算であった。
衆参の両院がねじれて、特例公債を発行するための特例公債法の取り扱いが政党間の駆け引きに使われたからである。
ーー中略ーー
当時の野党・自民党は、いわば特例公債法を人質にとって、政府に「ノー」を突きつけたわけである。
2011年度の特例公債法をめぐって、当時の菅首相は事実上退陣を表明せざるを得なくなったし、
12年度では、衆議院の解散をめぐる取引の条件にもなった。
結局、2012年11月、民主・自民・公明の三党合意により、
12年度のみならず、15年度まで特例公債の発行を認める時限的な立法が成立した。
特例公債法を巡っては、「国民生活を人質に取るな」といった議論がなされたが、
そもそも何十年に渡り「特例」となっていることが問題である。
財政法第四条の規定はもはや機能していないことを認識し、
財政ルールのあり方を根本的に議論する必要がある。
田中秀明 「日本の財政」 より
ここまで
財政法を改正するか、特例を認めないのか
になるが、現実後者は不可能なので、改正が必要なんだろう。
だが、「どう」改正するべきか・・・難しい