極めてつまらない本だった
作者は保守の中でも現実を見ないひとなんだろうと思います。
あるいは保守を装っているだけなのか?
いずれにせよ、タイトルは勇ましいのだが
中で使われている情報・データは著者の考えで勝手な思い込みにすり替わっている。
この本の中で、宗教団体の人が、病気の患者に祈りを捧げ、患者が手術で癌から治ったことが描かれている。
もちろん著者は「祈り」が「ガンが治った」などとは主張していない。
でも、こう書いている
「宗教とは他者を思いやる心、他者の幸福のために祈る心なのである。」
いっけん、正論に聞こえる。
しかし、私は真逆だと思う。
現代の宗教とは、「自分」の救済を求めるものです。
キリスト教・イスラム教・ユダヤ教とは、言ってみれば
自分の死後に、「絶対神」から「選ばれる」ようにするには何をするべきなのか
ということを説いているものです。
隣人ではなく、自分が神から選ばれて天国に行きたいから戒律に従った行動をとるわけです。
仏教にしても、「自分」が悟りを開くために様々な修行や念仏を唱えたりするわけです。
「他人を思いやる心」は宗教とは全く関係のないものです。
私はこうした心は、人類が集団生活をとるようになった中で生まれ、育まれてきたものだと思います。