チェルノブイリ・ダークツーリズム・ガイドがとてもよかったので、
こちらも借りてきましたが、前回ほどではない。
というのもこちらはまだまだ計画段階であるからだからだろうと思う。
観光地化と聞くと、一般に「観光」=「ワイワイ楽しむ」といった明るいイメージだけを捉えるため、違和感を感じる人もいると思います。
編者にそんな気は全くない。
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福島第一原発周辺区域の「観光地化」は、取材希望者へのボランティアガイドというかたちですでに始まっている。
チェルノブイリと同じく、ガイドを引き受けるのは被災者自身だ。
下は編集部が2013年7月5日に現地に行ったときに測定した各地の放射線量。
私が2014年1月に福島県に行ってきた際に測定した結果とそう変わらない。
著者は、ぜひ現地の被災者のガイドを受けた方がよい、と勧めている。
私のようにガイドなしで行く時と比べて、いろいろな私にはわからないことを伝えてくれるからでしょう。
平山勉さんの「富岡インサイド」というサイトが紹介されていました。
この方は、震災前後の富岡(富岡町のこと)の写真や動画、仮設住宅の情報や放射線測定結果などの情報を集めているそうです
サイトはここ
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富岡町の藤田大さんという鳥藤本店専務取締役の方が、
現地ツアーを開催されているそうです。(たとえばこれ)
今度機会があったら行ってみたい。
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双葉町の石田全史さんという、双葉不動産代表取締役の方が、
双葉町の視察ツアーを行っているそうです。
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こちらは、2012年10月29日に南相馬市に行ったときの放射能測定結果
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現代的意味でのガイドは、誘導と案内といった伝統的な役割を超えたところに価値が見いだされ始めている。
筆者は、その価値は大きく分けて二つあると考えている。
一つはインタープリター(解釈者)としての役割であり、
もう一つはネゴシエーター(交渉者)としての役割である。
インタープリターとは、文字どおりの意味は”通訳”であるが、観光の世界では、
自然環境を楽しむエコツーリズムにおいて、旅人の目前に広がる自然の価値を伝えるための専門的役割として重視されてきた。
インタープリターは、単に花がきれいだとか、空気がおいしいなどといったレベルではなく、
自然環境を体系的に理解し、環境保全の重要性まで踏み込んだ話までするため、いわば環境に対する「解釈者」という訳語が与えられてきた。
―ー中略ーー
もう一つのネゴシエーターとしての役割であるが、この言葉自体は観光学の領域ではまだ認知されていないものの、いわゆる”着地型観光”の拡大に伴って、今後大切な任務になっていくことが予見される。
着地型観光とは、
到着地の地域住民が来訪者に触れてもらいたい観光対象を自らプロデュースする手法を指し、
都会の大手旅行代理店が都市の論理から作り出す”発地型観光”と対立概念を為す。
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