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環境政策論 岡敏弘

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環境政策論という名前だが、どちらかというと環境に影響するリスクをどう評価するか、について書かれている。

数学の式とかは飛ばして読みました。

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これは、なにかを日常的に摂取した時に10万分の1(0.001%)ガンで死亡する確率があがる場合の余命が損失する平均の時間

放射線を0.2ミリシーベルト、つまり200マイクロシーベルト浴びた時のリスクと一緒だろうか

どれくらいのリスクかがわかる。
10万分の1のリスクはたしか、交通事故にあう確率ぐらいだった気がします。



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これはなかなか面白い話で、
人に自動車事故を10万分の10から10万分の5に削減するのにどれくらいのお金を支払えますか?
といったような質問をしていき、人によってどれくらいの生命の価値(金銭的な)を持っているかを統計データとして表したもの

すそきり平均値とは、最大の人と最小の人という極端なものを削除したもの

中央値とは、1万人に聞いたとして、上から5千番目の人の回答の金額

中央値と平均値ですごい格差があることがわかります。

これは、ものすごい額を提示する人がわりと多いからだと思います。

平均値が3億円で、中央値が1億円だとしましょう。

仮に平均値の3億円を政府が採用し、人生100年として一人あたり毎年300万円支払うことを義務付けて自動車事故を半分に減らしたとします。

でも、日本の半数以上の人は、1億円までしか払いたくありません。
なぜなら中央値が1億円だからです。
彼らは年間100万円しか払いたくないのです。

一般的には報道でもなんでも平均値を採用し、報告します。
でも、考えてみれば私達は民主主義の世界におり、
金の有無に関わらず多数決で決するわけです。

だから、民主主義的に考えれば中央値をとるべきなのだ
だから年金100万円を払う方を選ぶべきだ

このように考える人もいるのです。


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