この本は、1995年に出版されたもので、日本がPKO活動をし始めて間もない頃です。
PKOと国連軍の違いなど、丁寧に書かれているし、面白かった。
もちろん、20年も前なので、今とは情勢はまるっきり異なっています。
カンボジアでの日本のPKO活動についても詳しく書かれている。
以前、カンボジアの戦争博物館開館にいったとき、現地の人から日本人で平和活動に従事していた方が当時殺されたことを聞いた。
この本を読んで、中田厚仁さん、高田晴行さんであることがわかった。
=============
1993年4月8日、国連ボランティアの中田厚仁氏が助手のカンボジア人とともに殺害されるという事件が起きた。
この犯人は結局不明であるが、事件当初はポト派による初めての文民要員の殺害事件と見られて大きな衝撃を与えた。
選挙の行われる5月になると、4日に北西部でUNTACの車列が襲撃されて高田晴行警視が殺害され、日本人警察を含む8人が負傷した。
==============
ドイツの憲法にあたる基本法においては、域外派遣に関連する条項は二つある。
その一つは、第87a 条であり、同条一項に
「連邦は、国防のために軍隊を設ける」
二項には
「軍隊の出動は、国防のためにする場合のほか、この基本法が明示的に許す限りにおいてのみ許される」
旨規定されている。
したがって、基本的に軍隊の動員は、基本法上に規定のあるいくつかの事態を除き国防のため以外には認められず、相互集団安全保障のもとでの連邦軍の動員は、ドイツに対する攻撃への対応と密接に関連するものである場合に限って合憲となる。
ここまで
ドイツは憲法改正(基本法の改正)を何度も行っているようだが、
この条項に関してはその後変更したのだろうか
いずれにせよ、この条項は当然ながら集団的自衛権以上のことである。
↧
国際平和協力入門 神余隆博
↧