リットン調査団の一員であった著者の見聞記
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やがて天皇がおいでになった。
天皇は日本人としてはやや大柄な体つきで、やはり軍服姿で眼鏡をかけていた。
ここまで
昭和天皇の身長は１６５ｃｍなので、戦前の日本人男性の平均身長はこれよりも低いということでしょう。
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共産軍の活動はいろいろな分野で見られた。
われわれ調査団の各委員は、1932年4月5日付武昌発の「国際連盟調査団に警告する」
という手紙を受け取った。
末尾に「中国青年プロレタリア連合湖北支部」と記した手書きガリ版刷りのこの手紙は、
まず「あらゆる微兆からして、リットン調査団は平和の使節ではないことが証明された。
調査団は国際連盟という国際的強盗組織のスパイで、
中国分割のパイオニアであり、中国民衆プロレタリアの敵、世界の非圧迫民族の敵である」
と書き、次の呼びかけで終わっていた。
一、帝国主義の番犬、国際連盟調査団を打倒すべし
ニ、国民党政府を打倒すべし
三、我らの祖国ソ連邦を支持すべし
四、中国における共産党政府を支持すべし
五、世界戦争に反対すべし
ここまで
つまり、現在の中華人民共和国の母体である中国共産党は、
戦前の国際連盟を徹底的に非難し、リットン調査団を国際的強盗組織のスパイと呼んでいることになる。
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日本人が鉄道を管理しているところはどこでもそうだが、列車は一分も違わず運行した。
われわれは朝鮮の首都ソウル、日本式の表現によれば京城にもダイヤ通り到着した。
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朝鮮文化がいかに中国に依存していたかは、すべての書籍が中国文字、漢字で印刷されていることからも、はっきりしている。
前に訪問した美術館の陳列台や芸術品の説明文も全部中国語で記されていた。
もっとも見せてもらった一部の書物にはハングルつまり朝鮮文字が書いてあった。
案内にあたった教授たちの話では、ハングルが使われだしたのは、三百年くらい前のことであった。
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キニー氏が乗ったこの列車は匪賊の手で脱線させられた。
80人ばかりの匪賊はこの列車が停車しない駅を占領し、しかもこの駅からやや前方のレールを取り外していたのだ。
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満州国見聞記 ハインリッヒ・シュネー
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