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海の都の物語 4-6 塩野七生

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ヴェネッィア共和国の歴史の後半3巻

第4巻は、対オスマン帝国(この本ではトルコ帝国)
当時トルコ帝国は東ローマ帝国を滅亡させ、その勢いを地中海まで広げようとしていたが、
貿易拠点の安全保障を守るためにヴェネツィアはトルコとの攻防を繰り広げていく。
最も面白かったのは、当時ヴェネツィアが聖地巡礼ツアーパックを作り、観光事業を広げている
現代のツアーパックに近いな、と思い興味深く拝見しました。
当時のフランスもバチカンに行く際に遠回りながらヴェネツィアのパックを利用する人が多かったそうです。
当時の旅行記を見ながら、どんな旅行だったのかを想像できるので面白い。

第5巻は、大航海時代に際し、それに乗ることができなかったヴェネツィアが崩壊への道をたどっていく
いい意味で政教分離だったこともあって、植民地政策だったり布教目的で海外進出することがなかったヴェネツィアは、一大海軍国家だった地位から転落する。
海洋国家から農耕国家へとなり、平和になるものの経済に行き詰まりを感じさせていく。

第6巻は、オスマン帝国に、最後の砦だったギリシア南部の島、クレタ島をとられ、
決定的な交易拠点を奪われ、衰退していく。
それとは逆に平和国家として平和を謳歌する(貿易が衰退する=他国との交易拠点の防衛のための争いはなくなる)ものの、
本格的に農耕国家へ成り下がるしかなく、
富の格差が永続化していき閉塞感が広がっていく。
最後は、フランスのナポレオンに恫喝されて降伏し、国を譲り渡していくことになる。

かなり小さな国(最大時でも北海道より小さい。最後はおそらく四国ぐらい)でありながら、
貿易国として栄えていたヴェネチアがどのように栄え、どのように衰退していくのかがわかってくる。

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