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米欧回覧実記4 ヨーロッパ大陸編 中

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明治の岩倉使節団の旅行記の第4巻、ヨーロッパ編
前巻からロシア、デンマーク、スエーデン、ドイツ、イタリア、オーストリアと行っている。

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古語に「沃土之民惰(肥沃な土地の人は怠け者である」という。
この言葉は全世界的に見てまちがいのないことわざともいえよう。
アルプスを越えてイタリアに入るとすっかり雰囲気が変わるのを感じた。
山も水も美しく、空気は澄んでいてやわらかく、土は肥えている。
草木はどれもよく茂り、野の花々も鮮やかな美しさを競っている。
ところが道ばたには雑草が生えたままであり、町中にはゴミが放置され、
農民は畑の中でごろごろ昼寝をしており、あるいは道ばたにのっそりとうずくまっている。
御者は車の中で居眠りをし、馬の行くままに任せている。
市内ではだらしない服装でうずくまって、酒を飲んだり博打をしたりしている。
あるいは一家が集まって楽しげに会食などをしており、なりわいにおいては概して努力の気風が不足している。
北方の諸国とはたいへん気風が異なっていると感じられるのである。

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聞くところによるとスペインはもっと土地が肥えて、気候はさらに暖かい。
そして民衆の怠けぶりはイタリアよりもひどいという。
イタリア人は路傍で昼寝しているが、スペイン人は一日中寝るのが楽しみなのだそうだ。

特命全権大使米欧回覧実記 4 普及版 ヨーロッパ大陸編 中―現代語訳 1871-1873 (4)/慶應義塾大学出版会
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