世の大きな変革の遠因として地球規模の気候変動があった、という本
これは間違いないこと
人は己の生存が脅かされれば立ち上がらざるをえず、
逆に安心して生きていくことができるのであれば、そこまで義憤にかられることも多くない
生存の危機に陥る要因としては
・世の為政者(たとえば毛沢東など)
・気候変動
・戦争
などがある。
といっても、三番目の戦争は多くは第1・第2の要因に起因するところもあるのだが。
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放射性炭素で年代を測定した年輪は、日射の変動についての貴重な情報源だ。
炭素14(放射性同位体)は大気中における宇宙線の活動によって形成される。
そして、この宇宙線は黒点活動の影響を受けている。
太陽の動きが活発で、黒点活動が最大になると、地球に入ってくる宇宙線の一部が途中で阻まれて地上に到達しなくなり、
その時期の年輪に含まれる炭素14の割合が減少する。
黒点活動が減少すると、地球への宇宙線の影響が増し、炭素14のレベルも上昇する。
年代を測定した年輪を見ると、西暦1100年から1250年の間に炭素14のレベルがはっきりと減少し、
黒点活動がピークになったことがわかる。
この時期はヨーロッパの中世温暖期の最中である。
太陽の活動が1460年から1550年に鈍くなると(シュペーラー極小期)、
炭素14のレベルは際だって上昇し、その後一旦下がり、
やがて1645年から1710年のあいだにふたたび急激に上がっている。
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