元禄時代、江戸時代の中で最も繁栄を極めた時代だが、
生類憐れみの令や赤穂浪士の事件が起きた時代でもある。
この本は、小説ではあるが、話を通じて江戸時代の様々なことがわかる真面目な本でもある。
小説としてもなかなか面白い。時代劇が好きな方ならなおさらだろう。
歴史好きとしてはよかったです。
タイトルにもあるイワシ、江戸時代のこの頃、イワシがよく捕れるようになった。
このイワシはただ人が食べるだけではなく、
これを肥料にすることで作物がよく育つようになり、
その油を使うことで明かりを灯したりするなど、経済の潤滑油として働くようになる。
この時代、貨幣(小判)の価値、つまり金の含有量を落としていた。
普通、貨幣価値が落ちれば、ものの値段が上がる。
しかしイワシが大量にとれ、経済が回っていたため、物価が上がることはなかったという。
そして経済が回ると技術革新が起こり、便利な世の中になり、更に繁栄するという好循環を迎える。
こうした経済のことを学びながら、
赤穂浪士であったり生類憐れみの令に関わるイワシ侍(浪人)を舞台にストーリーが動いていく。
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