パナマ文書でその存在が大きく知れ渡ることになったタックスヘイブン
タックスヘイブンはその秘匿性からもあまり学問的に取り上げることが出来ない(資料が入手できない)が、
この本は様々なソースからそれを得て載せている。
ただ、わたしは同様のことをほかの本で見ていたので、新しいことはそれほどなかった。
タックスヘイブン自体は、節税目的でそもそも出発したわけではないということは初めて知った。
植民地政策などの影響で生まれた制度の違いを、会計事務所などが節税・脱税などの目的で使用し始め、
その後タックスヘイブン同士が競争の中で制度を変えていくことでその手法も変化していき、
いつのまにかグローバル経済に取り込まれていった、ということなのだ。
私個人的には税金は売り上げに基づいて徴収できるようにした方がいいだろうと思う。
・既存の方法で算出される税額
・売り上げ*広報などで株主に報告する売上高利益率で出る利益に基づき算出される税額
に大きな差があれば、大きい方を取る
ようにできないだろうか。
そうでないと、グローバル企業は利益を税率の少ない国や地域に移転しようとする。
これが個人も気軽に出来る環境であれば節税ともいえなくもないが、
一般にはむりだ。
自分の給料をパナマで受け取っているかのようにしてくれ、と会社に言っても「NO」です。
であれば、これは合法的脱税といった方が適切なような気がする。
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